干瓢剥き|夕顔の実(ふくべ)

梅雨明け宣言も出て、本格的な夏がやって来ました。梅雨寒の中でも少しづつ成長してきた夕顔の実(ふくべ)ですが、梅雨明けして真夏の暑さの中、急激に大きくなりましたので、手動の干瓢剥きカンナにて剥いて天日干しして干瓢にしました。

干瓢剥き

夕顔の実(ふくべ)を帯状に剥いて天日干しをしたものを干瓢と言い料理の具材となります。厳密に言うと干した結果が干瓢であって実の状態や干す前は干瓢ではありませんが、この作業を「干瓢剥き」と言います。

夕顔の実(ふくべ)収穫

5月の中旬にホームセンターで苗を2本購入して植えました。
そして、二条大麦の藁を隣地の畑から頂いて敷き詰め苗の根本の保湿をしました。

夕顔の苗植える|かんぴょう作り
昨年は、夕顔の実がとうとう実らずに枯れてしまい干瓢剥きが出来ませんでした。 懲りずに今年も再挑戦です。 夕顔(ゆうがお)の苗 ホームセンターにて、夕顔の苗を(1本税込み98円)2本購入しました。 タグは、かんぴょうと表記されていますが、夕顔...

昨年は、実らず干瓢を作れませんでしたが、今年は大きく実りました。梅雨入り前は順調に育ちましたが、梅雨に入ると花は咲けど実がつきません。3cmくらいの大きさになると腐って落果してしまうのが殆どでした。開花後30日から35日と思われる、生命力が強かった3個が収穫時期を迎え、今回一番大きい実から収穫加工をしました。

夕顔の実(ふくべ)収穫2

生産農家干瓢剥き機と家庭菜園の干瓢剥きカンナ

テレビのニュース番組などで時々栃木県内の干瓢生産農家の干瓢の収穫や干瓢剥きの映像が紹介されますが、彼らが干瓢を剥くときに使っている電動の専用干瓢剥き機は、実の外側から刃物を当てて剥きますが、干瓢剥きカンナは輪切りにして中わたを丸くくり貫いて内側から剥きます。

干瓢剥き作業

前日から用意しておいた、ビニールシートと包丁・干瓢剥きカンナ・受け皿用の漬け物桶の蓋をビニールシートの上に並べ、畑から夕顔の実を収穫しました。(ざるが使用中のため漬け物桶の蓋を使う)

重量をヘルスメーターで計測すると10kg丁度、高さは約35cmありました。大玉西瓜のサイズですね。

夕顔の実(ふくべ)計測

夕顔の実(ふくべ)軽量

一昨年の干瓢剥きの時は、完熟しすぎてしまい皮が固くなり輪切りにするのに苦労しましたが、今回は皮が柔らかく普段調理に使っていて「切れない包丁」と感じている包丁でも容易に切れました。

干瓢剥きカンナは、以前父親が町中の金物屋さんで購入したものです。

干瓢剥きカンナ

刃の部分が約35mm刃と台座の隙間が約4mmあり35mm以内に夕顔の実を輪切りにして、中わたを包丁でくり貫き右手に干瓢剥きカンナを持ち左手で回して帯状にカットします。刃と台座の隙間から約4mmの帯状の果肉が出てくる仕組みです。

30mm程度に包丁でカットしますが、中々平らにカット出来ません。最初に爪でなぞり印を付けて切り込みますが、途中から包丁の刃が行きたいところに行ってしまい、厚みを均等にするのがこの作業で一番難しいです。

夕顔の実の輪切り

カット後、中わたをくり貫きます。種のある中わたは柔らかくて剥くのが困難ですので、種が無くなる外側をくり貫きます。

夕顔の実中わたカット

左手に輪切りにした夕顔の実を持ち、右手に干瓢剥きカンナを持ち輪の内側に当て、干瓢剥きの開始です。

干瓢剥きカンナで作業中

撮影のため左手でカメラを持っているため、左手の作業は写っていませんが、左手で円を描くように引いいくと帯が出てきます。画像では右手中指が薬指と接触していますが実際の作業では中指は人差し指の隣で干瓢剥きカンナを支えています。

夕顔の実の皮と中わた

剥き作業に30分ほどかかりました。次は物干し竿にぶら下げて天日干しします。

夕顔の実を天日干し

正確には天日干しではなく、半天日干しかな?樹脂製の屋根の下に干しました。

直射日光が理想ですが、この場所しか干すところがありませんでした。そよ風程度の風があれば問題なく乾きます。

午前6時作業完了しました。晴天続きで乾きは順調に進むと思われます。
雷雨の時は雨が吹き込まない所に移動しなくてはなりません。

約1時間ごとに、帯状の干瓢同士が張り付かないように指で離します。
付いたままで乾くと剥がすときに裂けて破れます。

午後3時頃、物干し竿にぶら下げて帯状の干瓢が触れている部分を裏返しにして張り付きを防止しました。
しかし、乾きが早過ぎたようで、既に一部は張り付いて剥がすときに裂けてしまい、半分の長さになりました。

販売目的では無いので、短くても食べるときは短くカットするから問題ありませんね。

干瓢の元ふくべ乾燥中

上の画像は、天日干し2日目の午後2時頃撮影しました。大分、細くなりました。茶色く見えるのは屋根がブロンズ色ですので色移りしています。

干瓢完成2019-7-30

1昼夜と翌日の昼間、物干し竿で乾かしました。防腐剤未使用のため、紙袋に入れて冷蔵庫にて保管しました(カビ予防)。
順次調理で使用したいと思います。無漂白地元産ですとこのくらいで1000円はします。
冷蔵庫保存しても何れは、薄茶色に変色してしまいます。
輸入品で一般販売されている干瓢は真っ白ですが、漂白してあります。

あとがき

干す場所が1ヶ所のため、同時に2個以上剥くことが出来ません。全行程2日間必要ですので、次に収穫する夕顔の実が大きくなってしまう場合は、収穫して直射日光の当たらない風通しの良い所に一時保管します。

7月31早朝第2回目の干瓢剥き作業をしました。現在剥くのが可能な大きさの実は残り1個となりました。暑さが続けば、草の勢いが良いので、更に実を付けて剥くことが出来ると思います。

 

 

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